「国家公務員のボーナス(賞与)は何ヶ月分もらえる?」「新卒1年目でいくらもらえるのか知りたい」など、気になっている方もいるのではないでしょうか。
国家公務員のボーナスは、年間4.60月分の支給月数となっており、毎年安定した支給が見込めます。また、ボーナスの金額は職員ごとに異なり、優秀だと評価されれば年収アップが見込める仕組みです。
本記事では、元国家公務員の筆者が、国家公務員のボーナスの概要や支給月数、新卒のボーナス額、支給時期などについて、最新のデータを踏まえて詳しく解説します。
国家公務員の待遇を理解し、将来の生活設計やキャリア選択の判断材料にできるよう、ぜひ最後までご覧ください。
国家公務員のボーナス(賞与)とは
国家公務員のボーナス(賞与)とは、期末手当と勤勉手当から構成される特別な手当であり、年2回支給されます。毎月の給与とは別枠で支給され、年収を底上げする重要な収入源となっています。
手当の種類 | 概要 |
---|---|
期末手当 | ・生活費の補填を目的に支給される手当 ・職員の勤務成績に関係なく一律に支給される |
勤勉手当 | ・勤勉手当は業務成績への報償を目的に支給される手当 ・職員の勤務成績に応じて支給額が変動する |
国家公務員のボーナスの支給を定める法令は、国家公務員の給与法と人事院規則です。また、支給額は民間企業の賞与の支給状況を参考に決定される仕組みであり、人事院勧告に基づいて毎年見直しが行われます。
国家公務員のボーナスは民間企業に比べると水準が安定しており、景気変動に大きく左右されないのがメリットです。
参照:人事院「国家公務員の諸手当の概要」
参照:人事院「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」
【2025年】国家公務員のボーナスの支給月数と金額
国家公務員のボーナス(賞与)の支給月数は、ベースとなる金額を明確にするため、法令で定められています。
ここでは、最新の支給月数と新卒・年齢別の推移をそれぞれ詳しくみていきましょう。
最新の支給月数は4.60月分

人事院の給与勧告に基づき、2024年以降における国家公務員のボーナスの支給月数は年間4.60月分に決定され、前年より0.10月分増加しました。期末手当が2.50月分、勤勉手当が2.10月分の内訳です。
支給月数は、直近1年間(前年8月〜当年7月)の民間企業と公務員の年間支給月数を比較のうえ、毎年8月の給与勧告により決定されます。
また、実際に支給された金額のデータをみると、国家公務員の平均ボーナス支給額は、2024年6月期で約68万5,300円、2024年12月期で約65万2,800円で、年間の合計が133万8,100円でした。
ただし、上記は管理職を除く国家公務員(平均年齢は順に33.4歳、33.1歳)のデータである点に注意が必要です。
参照:人事院「本年の給与勧告のポイントと給与勧告の仕組み」
参照:内閣官房内閣人事局「令和6年6月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」
参照:内閣官房内閣人事局「令和6年12月期の期末・勤勉手当を国家公務員に支給」
新卒・年齢別のボーナス金額の推移
国家公務員の新卒・年齢別のボーナス(賞与)金額は、法令で定められた支給月数から推測できます。
例えば、新卒の国家公務員(大卒・総合職)がもらうボーナスは、年間で約85.5万円です。これは新卒の月給が約28.5万円で、支給月数が3.0月分になるためです。4月から働き始めるので、年間の4.60月分満額になりません。
また、新卒を含む年齢別の年間ボーナス金額の推移は以下のとおりです。
役職 | 年齢 | 年間ボーナス | (参考)月収 |
---|---|---|---|
本府省(総合職) | 22歳 | 85.5万円 | 28.5万円 |
35歳 | 207.9万円 | 45.2万円 | |
50歳 | 348.7万円 | 75.8万円 | |
地方機関(一般職) | 18歳 | 56.4万円 | 18.8万円 |
22歳 | 66.0万円 | 22.0万円 | |
30歳 | 117.3万円 | 25.5万円 | |
35歳 | 133.9万円 | 29.1万円 | |
40歳 | 142.6万円 | 31.0万円 | |
50歳 | 192.7万円 | 41.9万円 |
※「国家公務員モデル給与例」で示されている月給にボーナスの支給月数(4.60月分)をかけて計算している(新卒は3.0月分)。管理職も目安として同様に計算。
ただし、上記はあくまで支給月数から機械的に計算したモデルケースであり、実際の金額は勤務成績や役職などによって変動する点に注意してください。
特に、毎年の成績によって上昇率が決まる基本給(俸給)は職員によって異なるため、モデルケース通りの金額になることはほとんどありません。
国家公務員のボーナスの支給時期は6月と12月
国家公務員のボーナス支給時期は年に2回あり、夏が6月30日、冬が12月10日と明確に定められています。支給日が土日または祝日の場合は、その直前の平日に支給されます。
また、ボーナスの基準日に在職していることが支給条件で、基準日は夏が6月1日、冬が12月1日です。年度途中で採用された職員は、以下のとおり在職期間に応じて支給割合が調整される仕組みです。
在職期間(基準日前6ヶ月間) | 支給割合 |
---|---|
6ヶ月 | 100% |
5ヶ月以上6ヶ月未満 | 80% |
3ヶ月以上5ヶ月未満 | 60% |
3ヶ月未満 | 30% |
民間企業と比べると、支給時期や支給割合があらかじめこまかく決まっているため、生活資金の計画などが立てやすいといえます。
参照:人事院「国家公務員の諸手当の概要」
国家公務員のボーナスの計算方法|より成果重視へ変更
国家公務員のボーナス(賞与)は基本給や諸手当をもとに決まった計算式で算出されます。期末手当と勤勉手当では計算方法が異なり、それぞれ以下のとおりです。
期末手当=(基本給+地域手当+扶養手当+役職段階別加算額・管理職加算額)×在職期間別割合×支給月数
勤勉手当=(基本給+地域手当+役職段階別加算額・管理職加算額)×期間率×成績率
期末手当と勤勉手当の大きな違いは、期末手当が固定された支給月数を用いるのに対し、勤勉手当が職員ごとに異なる成績率を用いる点です。
このうち、2024年までの成績率は、以下の表のように4段階評価で加算・減額されていました。
成績評価 | ボーナスの加減割合 |
---|---|
特に優秀 | 121.5%~205% |
優秀 | 110%~121.5% |
良好 | 98.5% |
良好でない | 90% |
※2024年6月期の数値を抜粋している。
2025年以降、成績率によるボーナスの加減は、より成果重視の方向へと変更される予定です。具体的には、最上位の成績区分の成績率上限が平均支給月数の2倍から3倍に引き上げられます。また、最上位の成績区分の適用範囲が上位5%以上から柔軟に拡大可能となりました。
こうした変更は、成果をより重視する人事評価制度への移行を意味しています。政府は、優秀な人材を確保できるよう、能力や成果が適切に評価される制度改革を進めています。
細かい計算方法を知りたい方は、人事院のホームページをあわせて参照してください。
国家公務員のボーナスや待遇の実態をより深く理解しよう
国家公務員のボーナス(賞与)は期末手当と勤勉手当から構成され、2024年以降は年間4.60月分と決定されています。ボーナスの支給時期は夏が6月30日、冬が12月10日と明確に定められており、計画的な資金管理が可能です。
また、2025年度からはより成果重視の方向へと変更されています。制度の最新情報を把握して、資金計画の立案や就職・転職の検討に役立てましょう。
就職先を検討する際には、表面的な情報を得るだけでなく、実際の経験者から具体的な話を聞くことが重要です。本記事の執筆者は、国家公務員への就職に関する相談サービスを実施しています。
元職員ならではの詳しい情報提供やフラットな視点でのアドバイスが強みです。ボーナスを含めた待遇の実態や満足度を直接聞くことで、より具体的な生活やキャリアパスのイメージを描けます。
国家公務員のボーナスや待遇について理解を深め、自分の将来設計に合った就職先を選択されることをおすすめします。
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